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著書
DVD‐R 「故障ゼロ」達成のポイント PHP研究所出版 中田機械技術士事務所 中田賢治 監修
DVD‐R 「故障ゼロ」達成のポイント
5Sのセンサーが企業危機を救う
5Sで会社の信用力アップ
5S・TPMマニュアル
「5Sテクニック」ポルトガル語訳完了!
「故障ゼロ」達成のポイント(TPM改善シリーズ)中田賢治監修・PHP研究所出版
不良ゼロ・故障ゼロ(PPM・新5S・TPM)
「5S活動マニュアル」 ACERTO 100% DESPERDICIO ZERO(故障ゼロ・不良ゼロ)ポルトガル・
中小企業の新製品開発マニュアル
新しい技術、製品及び設備機械 開発マニュアル (考え方、手順、具体的事例)
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■  5Sで会社の信用力アップ
5Sを実行すれば会社の信用が上がるというのは事実だろうか。事実、本当だとすれば、何故だろうか。

「信用」の意味を国語辞典で引くと次のように書いてあります。
1)確かなものと信じて受け入れること。「相手の言葉を信用する」
2) それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること。また、世間が与える、そのような評価。「信用を得る」「信用を失う」「信用の置けない人物」「店の信用に傷がつく」
3) 現在の給付に対して、後日にその反対給付を行うことを認めること。当事者間に設定される債権・債務の関係。「信用貸付」

 さて、ここで、5Sと信用との因果関係を解明する前に、5Sの誕生した1955年年代の日本の生産性向上運動について報告しておこうと思います。生産性が一般国民の意識に上がったのは第二次世界大戦終了後のことです。

アメリカの駐留軍がやってきてエネルギッシュな活動を始めたとき、一般の日本人が一様に感じたことは「日本人もアメリカ人も甲乙つけ難いほど良く働くのにどうして日本人の給料はアメリカ人の十分の一なのだろう」ということでした。

調べてみると、従業員一人当たりの生産量に大差があったのです。1958年の機械工業の従業員一人当たりの出荷額は、日本が九十七万七千円、アメリカが五百十三万円(5倍強)、一人当たりの賃金は日本、十八万二千円、アメリカ、百六十四万二千円(9倍強)だったのです。

これらの数字は、1955年に発足した日本生産性本部が、この年アメリカに送った鉄鋼生産性視察団などによってもたらされたものです。彼らはIE(インダスリアル・エンジニアリング)という技法を学んで帰国し、それまで、既に導入が始まっていたQC(品質管理)を含むTQC(全社的品質管理)を創出しました。この中で、QCC,5Sなども行われていたというわけです。

 結局、5Sは生産性向上を目的にした活動なのです。これらの活動によって次のような世界の経営者に共通、普遍性のある経営理念が実現できるようになります。
① 適正に利益を出す(経済性の実現)
② 人材が育成される(人間性の実現)
③ 社会に報恩、還元する(社会性の実現)
この三項目が実現できれば、会社の信用力はアップすることになりますが、5Sと信用力との因果関係が分かりにくいので簡単に説明しておきます。

5Sの結果は、目で見える部分と目で見えない部分両側面で評価することが出来ます。
整理によって、いらないものが撤去、排出されますから、会社の中にあるものは全て必要なものです。整頓によって、社内に新しいアドレスがきまり、何が、何処に、いくつあるか表示されますから、誰にでも分かるようになります。工場床面には線が引かれ、天井から製造、通路、部品置き場、機材置き場、休憩場所の表示板が下がり、スッキリします。清掃によって、床面が常にゴミなし、ヨゴレなし。工場床面の油は、転倒による労働災害に発展する可能性がありますから常に清掃点検して注意します。

 5Sにおける清掃は「清掃・点検」、特別の意味を持っています。工場の生産機械、自動車、工作機械、飛行機、鉄道車両、冷蔵庫、テレビなどなど機械・装置は必ず故障するものです。しかし、故障する前に、必ず小さ前兆(前触れ)があります。例えば、ボルト、ナットが緩む、異常音を発生、異常振動が発生、油が漏れる、回転部から発熱、潤滑油切れなどです。5S運動を真剣に取り組んでいる企業は、機械のオペレータが「自分の設備は自分で守る」と考えていますから、設備の清掃点検を毎日キチンと習慣にしています。清掃点検の目的は「設備の微欠陥の摘出と改善」ですから、故障に至る前に保全担当と相談して修理したり、ボルト、ナットなどは自分で締め直し(増締め)をします。

 この結果、設備は故障せずに稼働率が向上しますから、設備生産性が大幅によくなります。当然、機械の寿命が延長されますからその分だけ設備投資を控えることになり、利益が確保されます。私は、1994年から始めて、現在もインスタントコーヒー製造工場で5Sを支援しています。この企業、2000年頃までは、12月20日頃から年末を含む約1ヶ月間、製造工場の設備を完全にとめて、設備および部品の修理、点検、交換などを実施していました。最初は、5Sだけでしたが、5S+TPM(全員参加生産保全)活動としてレベルアップの結果、2001年から、一日24時間稼動、365日休みなしの完全生産を行っています。
設備を有効に活用する生産工場は利益が増大します。信用力アップは必然でしょう.
(月刊「近代中小企業」)

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