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経営・技術コンサルタントの選び方 「コンサルタントとは顧客から数字を聞いて,それをつき返す不思議な人である」(マグドナルドの法則)
ゴミ無し汚れ無し(清掃・点検)の目的と効果
フランクリンの経験則
CARLOS GHOSNの日産改革 (技術士・中田賢治)
ゼロサムと付加価値の相関 技術士 中田賢治
書は知識の泉・目から鱗(うろこ)が落ちた
躾が第一で進める5S運動
CARLOS GHOSN(カルロス・ゴーン)の日産改革 (中田技術士報告)
生産活動における理論と実践
10%のコストダウンは売上2倍に相当する利益を生む                                     技術士 中田賢治
フランクリンの経験則
Robert Lusser(ロベルト ルッサー)の法則 技術士・中田賢治
企業の生き残りを左右する情報の質、量及び速さ
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「躾が第一で進める5S運動」
日本の自動車工業の創成期に関与して
PPMからPPBへ (超高品質の時代)
ゴミ無し汚れ無し(清掃・点検)の目的と効果
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中国の製鉄産業の現状(中国問題レポートNo.2)
中国の環境汚染問題を考える(中国問題レポートNo.1)
日米自動車工業の創成期に学ぶ
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CARLOS GHOSN(カルロス・ゴーン)の日産改革 (中田技術士報告)
安いコストで完全に殺菌・滅菌する・・・ PURESTER・微酸性電解水製造機とはなにか?
PURESTER・微酸性電解水製造機(補足)
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ODA改革(技術援助)のための一提言 「技術移転は人質移転」中田語録 
「故障ロス5つの改善ポイント」(設備投資を合理的に行う為に)
イグアスコーヒー社・Forbesの2003年ブラジル優良200社(NO.25位)の栄誉に! (2000年にはEXAME(経済誌)「ブラジル優良企業100社」に選ばれる)
経営・技術コンサルタントの地球表裏情報(NO.2) 「日本・ブラジル、子供の躾について考える」
経営・技術コンサルタントの地球表裏情報(NO.1) 「糸の切れた凧が無事戻ってきた」
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■  先入観排除の具体的方法

先入観排除の具体的方法 (情報の質・量・速さが決め手)

1.まえがき
発想の転換、意識改革、先入観排除ということは、社会生活、家庭生活は勿論、経営および研究開発を行う上で非常に大切なことです。人間は、お母さんのお腹の中にいるときから、情報を収集しています。これまで、「胎児の脳は未熟で何ら働いていない。したがって無だ。」と考えられてきました。
子宮内の胎児には母親を通じて知識や情操を伸ばしてゆくESP能力があり、胎内期における母親の愛情に満ちた言葉がけや働きかけの質、量及び速さが、その子の人間形成や学習能力に重大な要因となってしまうといわれます。
人間は胎児のときから、情報を収集し、知識、情操を伸ばし、将来に備えているのです。さらに、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学そして社会へと活動の場を移し、それまで収集した知識、つまり、情報を駆使して生きてゆくことになります。
この場面で、情報の質、量及び速さに問題があれば、その結果が良くないことは必定でしょう。今回は、神が人間に与えた最大欠点ともいえる、先入観について、述べてみたいのです。
特に、私の本業に属する、経営改善、現場改善、研究開発などの実施において、先入観を排除し、客観的視点で物事を見ることは重要であり、今まで気が付かなかった新しい発見をする場合が多いのです。

2.先入観とは何か
漢和広辞典(宇野精一、東京大学名誉教授)によれば先入観とは
「先入為主(先入主となる)のことであり、最初に知ったことが強く心に残り、後から聞くことを受入れないこと。」であると説明しています。
また、他の辞典では、
「最初に知ったことによって形成された固定的な観念。多くそれによって自由な思考が妨げられるような場合にいう。」とあります。
このふたつの説明は、まったく同じであり、先入観とは何かについて解り易く述べています。「知る」は「知識」であり、知って認識するの意味です。知識は換言すれば情報であり、人間はこれを脳にインプットするのです。
情報収集、学際的知識の吸収、五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚及び味覚)による体験情報などは左脳の担当であり、これは情報の「仕入れ」のことです。現代医学では、右脳は啓示、ひらめき、新しい発想、認識、創造的手法の活用などを担当していることが解明されています。
このことを最初に実験したのは、ロジャース・スペリー博士とその弟子ミハエル・カザーニャ、ジェール・レビーの三人であり、1960年代のことです。これは分割脳の実験といわれ、手術で左と右に分割された脳の思考能力を左右別々に調査することができたのです。
日本においても、東京医科歯科大学の角田教授は、右脳の「直観力、ひらめき」を大いに働かすには、問題意識をもって左脳を徹底的に鍛えておく必要があると明言しています。
 左脳に仕入れている知識、つまり情報の質、量及び速さを最大限に維持する努力がなければ、思考に誤りが発生し、行動が不合理になり、好結果にならないのです。
後から聞くことを受入れない、固定観念のために、自由な思考を阻害するならば、先入観は間違いなく人間の欠点であり、これを排除するための努力が求められるというわけです。
(注)学際:interdiscilinary=複数の異なる学問領域が互に関係すること。

3.先入観排除の具体的方法について
1)自分の先入観排除方法
先入観は、すべての人間が保有している欠点です。自分自身は勿論、自分以外の人間、この両者から排除されるべきですが、まず手順として、自分のそれを排除する方法について述べます。
人間、誰でも、胎児時代を経て、この世に生を受け、以来、今日までに仕入れた情報が知識として左脳に蓄積され、その応用、出番を待っているのです。
しかし、それらの情報の、質、量及び速さが満足すべきものかどうかを客観的にみると疑問があるといえましょう。
新製品開発、技術改善、経営および社会問題などすべての問題解決が失敗する原因を考察、分析してみて、普遍性のある結論付けをすると、大体、次の三つ分類されるようです。
●知らない(無知)。
●知っていたが、間違って覚えている。
●覚えた時は正しかったが、現在は間違っている。
「知らない(無知)」は左脳にインプットしていないこと。情報がないことです。無い情報は当然使えない理屈です。
「間違って覚えている」は情報の不正確、不合理性です。合理的は科学的と同意語であり、何時、誰がどこで実施しても同じ結果になる筈です。
コンピュータにおいて、間違った情報をインプットすれば、その情報がアウトプットされるように、人間の脳も同じあやまちをしますから、可能な限り正しい情報を収集する努力が求められるのです。
「覚えた時正しく、現在は間違い」の例は自然科学において顕著です。このことは、情報の流動性、可変性を意味しているわけで、常に情報の入替えを心がけ、使用する時は最も新しいものが出てくるように準備することが大切です。

さて、先入観排除実行の第一は、自分の保有する情報の質、量及び速さが不満足なことに気が付き、反省できるかどうかの点です。人間、誰でも自分の情報には、一応自信があり、他人はともかく、自分だけは最良のそれを集め使っているという自負心をもっているのが普通です。
これまでの、学歴、業歴が順風満帆、うまくいっている企業のトップ、研究開発担当者に、そういう人間の多いのは理解できますが、それでも、情報が、悪質で、量が少なく、遅い。まだまだ、不十分と反省してほしいのです。
以上の報告をみて「そうだな。その通りだ。少しは反省して、その気になろう」と思えた人が居るならば、その人の先入観排除は、もう始まっているのである。
「話、文章の中で、いいたいことは解るが、しかし、この程度のことなら先刻承知、今更指摘されるまでもない」と考えた人は、次の雑学に類するいくつかの例を是非読んでほしいと考える。

① 新聞からの情報について
日本における大手新聞社のひとつで聞いた話であるが、この会社は全地球上約3000ヶ所の情報発信地を保有しており、日刊紙に1分間でも早く間に合うよう頑張っている。送信される情報量は字数にして約120万字であるが、これを本社の編集部がその重要度をランク付けし篩(ふるい)にかけて、12万字の情報を残して、他は没にする。つまり、くず籠に捨てるということであり、発生している情報の10分の1(1/10)しか、活字にならないことを示している。
他方、読者側ではどうだろうか。私の場合を例にして以下数字でみることにする。日常多忙なので「新聞の斜め読み」という方法を採用するが、これは記事のタイトルを先ず目で追い、自分が必要と思った記事のみ精読することである。時折、大事な情報を見過ごして、仕事仲間や事務所の弟子などから教えてもらい赤面する。社会面を中心に見て、政治、経済面を簡単に見るので、全体からみれば多分1/5ぐらいだろうと推想する。
この事は収集された全情報からみれば、発信側で1/10、受信側で1/5、つまり、この積(掛算)の答1/50が私の脳にインプットされる結論になる。
かなり粗雑な見方ではあるが、新聞から入る情報は、この程度であると知るべきである。

② 漢字の読み方について
毎年、日本において、株式会社寫研(東京、豊島区)主催による「全国漢字読み書き大会」が開催されているが、もっとも成績の悪かったのは、本来の正しい読み方と慣用(一般に通用する)読み方の両方を求めた問題である。「洗滌」の「せんでき」を正しく読めた高校生はわずか1.5%、残りは「せんじょう」と読んだのである。「消耗」は「しょうこう」が正しく、「しょうもう」は誤り、「撹拌」は「こうはん」(正)、「かくはん」(誤)、「早急」は「さっきゅう」(正)、「そうきゅう」(誤)である。今日の日本では、本来の正しい読み方を知っている人が少ないのではないかと考える。
漢字のルーツは中国であるが、北京で集めた情報では漢字を省略、簡単にする運動で変化しつつある。電及び業は(画像)のように改正されたのである。

③ 振動切削法(Ultrasonic Cutting)
切削加工において、工具(ツール)を強制的に50Hz~20KHzの振動を与えながら切削すると次のような切削効果が得られる。
●切削抵抗が大幅に減少する
●仕上面が理論的あらさになる
●工具寿命が大幅にのびる
●切削油の効果が増大する
一般的に、常識では、振動は工作機械に害はあっても益はない。強制的に刃物に振動を付加したらビレ(振動マーク)が発生して製品にならない筈であるが、意外なことに、一定の規則的振幅、振動数で加振すると、上記の効果が確実に出てくるから不思議である。
この研究は、宇都宮大学隈部淳一郎博士によって創始され、現在、生産現場で実用に供されている。次の2件の開発は道場主担当。(世界初の振動切削旋盤)(写真1.振動ねじたて盤10ST―A型)

④ マイクロマシン
1987年、ベル研究所(USA)において、マイクロマシンと呼ばれる装置が開発され注目を集めた。日本でも1990年8月、通産省が、この開発に全力で取り組むことに決め、工業用、医療用マイクロ・ロボットの研究開発に、今後10年間で250億円を投じる予定。
マイクロマシンとは、超小型で、大きさをミクロン、1ミクロンは1mmの1000分の1、で表わす程の機械装置のことである。
ミネソタ大学のデニス・ポーラ氏が開発したマイクロマシンは、センサー、弁、ポンプを組合せた小さな装置で、弁はポケットの折り返しの形状で、静電気で勢よく閉じ、その力でポンプが動き、タンクから液体が噴き出す構造である。
これはシリコンの小片上にのっていて、大きさは1cmX1cmの小型マシンである。糖尿病の治療に使用し、人間の体に埋めこんで、血糖値を測定、タンクからインシュリンを放出することができるので実用化されれば、毎日、インシュリンを注射する必要がなくなる。
このようなマシンにはモータが必要になるが、1988年、カリフォルニア大学で世界初の超小型モータ(直径2.5ミクロン)が開発され、毎分15000の回転で9ヶ月間動き続けたのである。

⑤ フラミンゴは何故赤いか
タンザニア最北端、ケニヤとの国境にナトロン湖という湖がある。ナトロン(NATRON)は、英語で天然炭酸ナトリウム(ソーダ)を意味する。その名の通り、この湖は、そのすぐ北にあるマガジ(MAGADI)湖と並んでソーダで飽和しており、真っ白に見える。ただし、しばしば、そのソーダを食べて繁茂する藻類のために、湖面が赤く染まることがある。
また、地中から湧き出すソーダのために、湖のヘリがあばた(DOCK-MARK)状になっている。両湖とも流入する川はあるが、流出する川はない。さらに、この辺りは極端に乾燥しており、年間降水量は400㎜に満たないのに、蒸発量はその10倍。湖に流入した塩分が煮詰まって、湖の塩分を多くしている。
このような極端な条件の中で生きられる生物はごく少ない。これらの湖で成長する藻類のひとつにスピルリナ(SPIRULINA)という名の藍藻類がある。フラミンゴはこの藻を主食にするが、カンタキサンチン(KANTAKISANCHIN)と呼ばれる物質が含まれているが、これがフラミンゴをピンク色に染める働きをしている。動物園に連れてくると色が褪せて白くなってくるので、合成カンタキサンチンをエサに混ぜて与え見学者をがっかりさせないようにしている。
以上、雑学を含む5つの話を述べたが、こんな情報は既にあるという人、こんなことは知らなかったと考えた人など様々であると思う。しかし、私がここで書きたいことは5つの例について知ってもらいたいのではなく、人間、誰でも知らないこと、間違って覚える場合があるから、いつも素直に他人の話を一応聞いてみる、読み、調査してみるという気持ちになってほしいことである。
この時、この瞬間に、あなたの先入観排除は始まっているのである。

●自分以外の相手の先入観排除
私は技術士(Consulting Engineer)という仕事を通して、数多くの企業トップ、研究開発担当者、管理および生産技術担当者と仕事をする機会が多い。私はコンサルタントとして相手企業と契約が成立しなければ仕事にならず、収入にならない。当方の保有する知識、情報が経営、現場改善、研究開発に役立つことを認めてもらうことができなければ、仕事、収入に継がらないということである。
業務契約をすることを阻害する最大の問題、それが、先入観なのである。日本の中小企業を例に挙げれば、トップは創業時は自分ひとりで会社を起こし、自分の考え方やり方で経営努力し、好景気、不景気の波を幾つも超えて今日の隆盛を得ている。当然、彼らは自分の考え方やり方に自信を持っており、この延長線上に、今後の自社の発展があると思っているし、知識、情報が早く、良質で多量と考えている場合が多いのである。
従って、その知識、情報が遅く、悪質で少量だと気付かせ、反省させ、「参考になるかどうかは不明だが話を聞いてみるか。文献、資料を見てやるか」と思わせることが出来れば、相手の先入観排除は始まっているのである。
以下、研究開発担当者の発想転換、先入観排除において、私の使用している具体的話題を列挙してみる。

① 小型減速機とマシニングセンタ(MACHINING-CENTER)
これまで、機械加工の中で、タップによるネジ加工、リーマによる穴加工は一見簡単なようで、実は非常に困難な加工とされてきた。特に、自動車に使われる差動歯車の止まり穴ネジ、コネクチングロッドのリーマボルト穴加工、その他、M1~M5の小径タップを難削材(ステンレススチールなど)に加工する場合などに、工具折損、精度不良などの問題が発生する為、その対策に機械と工具の両面で苦労していた。
そこで、MC、NC機械の主軸を高速回転させることによって、工具(タップ)をネジのリード方向に高速で振動させ、同時に、低速で切削送りが与えられる着脱可能なツーリングを開発しようと計画したのである。
つまり、先に述べた振動切削法を応用しようとする研究開発であるが、この装置に求められる条件(仕様)は次の3項目である。
●ATC(自動工具交換)が可能。
●主軸の回転から工具の高速振動と低速回転送りが同時に得られること。
●外経、長さとも他のツーリングと大差なく、コンパクトである。
この開発で苦心したのは、2項目の同心軸内で大きな減速(1/100)するところ。遊星歯車が最良と気付くが、機構が複雑になり、コスト高になる。
簡単な減速機構にウォーム減速方式があるが、軸が直交して同心にならない。このようなことで7年間も開発がストップしたのである。その後、保有していた情報の中にハーモニックドライブ機構という減速方法があり、これの組込みが可能なことに気付いてから急速にに研究開発が進展し、世界10カ国の特許をとり、商品化が進んでいる。
ハーモニックドライブは1950年、50年も前に、米国人マッサー博士により発明され、ロケット、人工衛星、月面車など宇宙関係機器における制御駆動に使用され、今日では、精密制御分野において信頼性の高い組込み用減速機として注目を集めている。
その特長は次の通りである。
●軽量、コンパクトで組込みが簡単。
●精度が高く、応答性が良い。
●1段で1/80から1/320の減速可能。
●効率が高い。
●静かな連転。
しかも、その精度は経年変化がなく、長期にわたってその精度を維持することができる。
この開発事例は、振動切削法、ハーモニックドライブという左脳に仕入れていた2つの情報に加えて、思い詰め、情熱に基づく執念、問題意識および打ち込みなどの仕込みの結果、右脳にひらめきをモータらし、成功に至ったことを示している。

② スーパー糸の開発
1972年、米国デュポン社が超強力繊維ケブラーを開発したが、このアラミド繊維は引張強度500㎏/?cmもあり、夢の繊維と呼ばれていた。
ところが、1992年11月、日本の東洋紡が米国の大企業ダウ・ケミカル社と共同開発で糸としては最大の強度をもつ新しい繊維素材を開発することに成功し、今後実用化に取組むと発表した。新素材はPBO繊維と呼ばれ、重い物を吊り下げる力はピアノ線の2倍、変形しにくさは炭素繊維並み、さらに、700度の耐熱性がある。
このような繊維はスーパー繊維と呼ばれ、自動車タイヤの補強材、航空機、防弾チョッキ、防火服、カヌーおよびカヤックなど市場は急速に拡大しつつある。
2000年に入り、先のデュポン社は、クモの糸こそ世界最強の繊維、こんな発想から、遺伝子組み換え技術を駆使して、クモの糸そっくりの繊維を開発した。
軽くて伸び縮みする特長を生かし、衣料品や宇宙・航空機分野での実用化を研究している。生産工程でも石油製品や有機溶剤を一切使わず、天然に近い素材を強調している。デュポン社は、まず、糸の特性を決めるクモの遺伝子の配列を解明。コンピュータを使ってこれとそっくりな遺伝子を合成し、イースト菌などに組込んで、クモの糸のたんぱく質に似た物質(バイオシルク)を生成した。これを溶剤で溶かし、糸を紡いで繊維にする仕組みである。新素材は社内で「スパイダーシルク」と呼ばれている。

③ 松枯れ病の主犯について
森林において、松の木を枯らす原因は、枯れた木で見つかるマツノマダラカミキリという虫が松の葉を齧るためであるとの学説から、この虫に寄生するマツノザイセンチュウという線虫が犯人である説に変わった為、防除策にはカミキリへの農薬散布か、線虫を殺す駆虫剤を松の木に注入する方法がとられていた。
ところが、1992年、神津、岡山大学農学部教授がマツノザイセンチュウが引き起こすと見られている松枯れ病は、この線虫がもっている細菌が出す毒物で起る可能性が非常に高い。と日本農芸化学会で発表し注目されたのである。
 主犯が細菌ならば、他の動植物に害のない殺菌剤による駆除方法に切り換えられるから素晴らしい。

④ テニスの得点の数え方
テニスの試合を見ると得点の数え方が不思議である。0点が「ラブ」、ポイント「1」、「2」、「3」が、「15」、「30」および「40」であるが何故だろうか。テニスは、11世紀にフランスで流行した「ジュ・ド・ポーム」という手のひらでボールを打ち合うゲームが原型とされている。フランスの占星学者で数学者、ジーン・ガセリンが1579年に書いた「テニスゲームのカウントについての2つの疑問点の説明」によるとこの得点の数え方は天文学から割り出されたものらしい。
60という数字が基調(ベース)になっており、1時間は60分、1分間は60秒、それを四つに区切ると一つが15になる。
 また、その頃のフランスのお金が15で一単位だったことも関連して、15を1ポイントと数え、15、30、45、60(審判はこれをゲームと呼ぶ)で1ゲームとしたものといわれている。ただし、45は発音のしやすい40に簡略化され現在に至っている。
得点なしの「0」(ゼロ)を「ラブ」と呼ぶのは、0が卵の形に似ていて、フランス語の卵の「ルフ」が転じて英語の「ラブ」(LOVE)に変ったというのが定説となっている。
以上、科学、技術、雑学を含む4例について報告したが、情報がない(知らない)に加えて、蓄えた知識は変わるもの、可変性、流動性があることを、いろいろな、相手の興味を引きそうな話題提供を通して、相手に知らせる、認めさせることができれば、その時、相手の先入観排除は始まっている。

1) 情報の伝達方法
東京近県の中小企業を診断した時のことである。商工会議所の指導員に同行、社長室にてテーブルに着席、30年勤続のベテラン工場長に質問してみたのである。
中田「当社の現場で、品質、納期、コストおよび安全など、何か問題とか困っていることがあったら相談して下さい」
工場長「有難うございます。現在は問題はまったくありません。問題解決は私の責任ですので、上手くやっています」
中田「それは素晴らしい。では、工場を見学してから次の会社に向います」
工場長「それでは、ご案内します。こちらにどうぞ」
こんな会話の後、工場見学中に次のような、ネジ加工に関する問題を発見したのである。
この加工は現在先タップ(チャンファ長11xP)で加工している。中田の経験によれば、ある特別な銘柄の切削油を使用すれば、切削トルクが減少するので、中タップ(B=5xP)で可能なはずである。直ぐに、誰もいない部屋に工場長を呼び、加工タイムの計算を説明しながら、この方法で40%ぐらいのスピードアップになることを伝えたのである。(図3・表1)
最初の中は「5年前も前から加工しているが、今の工具が最良である」、「中タップで加工するとトルクが増えて精度が良くない」、「切削油は今使用している油が一番よく切れる」など、いろいろ反論していた工場長が、納得し、「実験してみます」ということになった。
結果は予想通り、中タップで精度、面あらさ、工具寿命などすべての点で合格したのである。
 さて、このようなことがあって、その後が大変であった。「問題はまったくありません」と先程言ったばかりの工場長が、社内で発生している問題を次々と提示するため、次の会社訪問が大幅に遅れてしまったものである。
このようなことになった理由を分析してみると次のようになる。
●相手の知らなかった切削油の情報を提供したこと。
●工場長を誰もいない部屋に呼び、指導し、会社の部下にその状況を見せなかったこと。
この事例は、いかに良い情報でも、伝達する方法を間違えると意識改革スタート段階で失敗する危険性があることを示唆している。

ESP [Extrasensory Perception]
超能力を表す専門用語。この能力の事をESP能力と言ったり、単純に"力"と言ったりする。ESPが使える者を、ESPER(エスパー)と呼ぶ。
ESPは人間の精神力を使ってキルリアンを操り、さまざまな超自然現象を起こす能力で、使えるようになるには脳の未知の部分が目覚めていないといけない。目覚めるには何か強いショックを与え、そこから発生する強い意志が、自分の無意識に働きかける事で目覚める。その時、意志が原始的自我 (イド)に働きかけた場合には、攻撃型ESPが発動し、普遍的無意識(グレートマザー)に働いた時には、間接型ESPが発動し、超自我(スーパーエゴ)に働いた時には、特殊型ESPが発動する。
基本的には1人に1つのESPが発動するが、まれに他の無意識にも働きかけて、2つ以上のESP能力を使う事が出来る者もいる(デュアル・トレブルESP)。ただし、この場合に発動するESPが同じ型であることは無い。(例えば攻撃型ESPを持つ者が、もう一つ攻撃型ESPを持つことは無い。)

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