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レポート
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生産活動における理論と実践
10%のコストダウンは売上2倍に相当する利益を生む                                     技術士 中田賢治
フランクリンの経験則
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「躾が第一で進める5S運動」
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PPMからPPBへ (超高品質の時代)
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CARLOS GHOSN(カルロス・ゴーン)の日産改革 (中田技術士報告)
安いコストで完全に殺菌・滅菌する・・・ PURESTER・微酸性電解水製造機とはなにか?
PURESTER・微酸性電解水製造機(補足)
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■  生産活動における理論と実践
技術士  中田賢治
机上の空論、これは机の上の考えだけで、実際には合わない意見、実際には役に立たない考えのことをいう。畳水練(たたみすいれん)これは畳の上で水泳の訓練の意味で、実際には役に立たない訓練のことである。
今回は、このような古くから知られている言葉をベースに理論と実践について考えてみたい。

理論とは「ある物事に対して、原理、法則を拠り所として筋道を立てて考えた認識の体系。また実践に対応する純粋な理論的知識」のことである。新しい理論をうち立てる・理論づける、理論と実践、のように使い、有名な理論にアメリカの物理学者アインシュタインによって提唱された物理学の基礎理論の相対性理論がある。

実践とは「考えを実際に自分で行うこと。理論に対して行為、習慣的、規則的行動、態度など」のことである。人間が行動によって周囲の世界に働きかけて環境を意識的に変化させること。この意味での実践の基本的形態は物質的生産活動であり、さらに階級闘争科学上の実験なども含まれ、認識または理論は実践に照らして検証される。

両者の定義は以上の通りであるが、ここでは生産活動における理論と実践について詳述することにしたい。

1993年12月、国際協力事業団(JICA)個別派遣専門家としてサンパウロ技術研究所(IPT)に着任、生産性向上支援を開始してから丸八年を経過したことになる。ただし前の2年間のみ国際協力、以後は個人として残留である。この間一貫して技術的視点で企業経営を見、伯国の若い人々の生産活動に必要な教育、訓練を行っている。

そもそも、生産活動においての理論と実践は車の両輪であり、どちらか一方のみでは役に立たない表裏一体のものである。
にもかかわらず、伯国の現状を見ると理論重視、実践軽視である。企業も、個人も同じ傾向のように見える。多分、企業が理論重視のため社員もそうなり、教育現場もそうなるのではないかと類推する。
しかし、こと生産活動においてこの傾向は大問題であり、結果がよくない。何故だろうか、どうすればよいかについては後で述べるとして、その前に投機での例を示してみたい。

世界の金融市場で、一日に動く資金総額は200兆円、この中で、車とか小麦、石油を売ったり買ったりする実体経済で動く資金は約5兆円、200兆円から5兆円を引いた195兆円は投機資金である。
この資金をコントロールしているのが、投機家とかヘッジファンドのコントローラーたちである。有名な投機家に、ジョージ・ソロス、後者でLTCMが有名であった。あったと過去形にしたのは、既に破産し、活動を停止しているからである。

LTCMには、スタンフォード大学教授マイロン・ショールズ、ハーバード大学教授ロバート・マートンというニ人のノーベル経済学賞受賞者が参加していたのである。経済学理論も実践で役に立たなかった好例である。

「日本を撃つ」佐高 信(岩波書店)によれば次のように書かれている。
 「これは92年春のことだが、その90年から91年にかけて、銀行、証券スキャンダルの主役を張ったのは、何といっても住友銀行と野村證券である。
ヤマハ、住銀、野村のこの三社に共通するのは、いずれも大前研一率いる経営コンサルタント会社マッキンゼーの診断を受けていること。
 中には成功している会社もあるかもしれないから、これだけですぐ大前を"ヤブ医者"ということはできないが、少くとも三社については、その処方が適切だったとはいえない」

 辛口の批評家に噛みつかれたマッキンゼーも迷惑であっただろうと推想するが、経営における理論と実践は、このように難しいといいたいのである。
 さて、話題を元に戻し、理論重視、実践軽視の現状について述べる。人間は日常生活の中で常に考え、行動している。

  考える(思考)→行動→結果

 哲学を引き出すまでもなく、原因のない結果はない。この場合の思考、行動が原因である。生産活動では、これを理論、実践と置換してもよいが当然これらも原因の方である。結局、合理的理論と実践によってのみ経営改善、生産性向上が可能になる。

 先般、経営コンサルタント会社よりの依頼で企業指導を実施したが、コンサルタント会社トップが私に対する話の中で次のように説明したのである。
「当社の経営コンサルタント(スタンフォード大学MBA取得)他1名を現場に派遣し対応させたが、赤字の原因は明確になったのに解決できない。支援してほしい」

実業のブラジル(3月号)の中で私は米国でのベストセラー「マーフィの法則」の一例を報告している。
「経営コンサルタントとは顧客からいろいろな数字を聞いて、整理し、それをつき返す不思議な人である」
これらの事例については読者各位先刻承知、心当りのあることと考える。将に理論重視、実践軽視の結果なのである。生産活動は先の投機、賭博などとは相違し、ある程度、理論は確立しており、実践し易い方である。日産自動車の例でそれを確認してみよう。

周知のように、新社長になった赤字企業日産、カルロス・ゴーンは期限付で赤字脱出を発表し、今期約2500億円のプラスに転じたのである。
経営分析をすれば利益の出ない原因が明確になる。経営再建のイロハは、最初赤字をなくすことであるが、赤字の原因、答は簡単、経費が売上げより多いからである。当然、経費を少なくする活動がカンフル注射として急務になる。この経営改善ワンヒントに度々登場する理論「10%のコストダウンは売上げ2倍に相当する利益を生む」を実践することになる。赤字体質を生む車種の生産中止、同工場の売却、人員の大幅整理および移動。
生産中止による下請け企業のカットおよび縮小等々次々と考えられるリストラを断行(実践)したのである。将に、形振り(なりふり)構わずの思い切った改革であった。

ここまで、急激、短期でのリストラは自社内はともかく、外部(下請、販売店、仕入れ先など)に大きな犠牲を強いたために今後の売上げ安定、向上にどう立ち向かうかが新社長の腕の見せ所になる。元日本人社長では様々な「しがらみ」のために理論、理屈通りに実践できなかったものが新社長には出来た結果である。

在伯8年の間に、100社を超える様々の企業に接したが、経営、生産についての人事を見るとMBA取得者であるとか有名大学、大学院卒業ということで上位の待遇を与えている場合が多いようである。将来企業を担う幹部候補であるからには当然の処遇と考えるが彼らは座学での理論中心で数年を過し実践経験に乏しい人々である。生産活動の実践については尚更である。

そこで次のような提言をしたい。「幹部候補は5~10年を実践経験をさせる」。転職普通の伯国では無理。経費のムダ。実践経験者を採用する方が得策。必要なら外部コンサルタントに依頼する。等々反論が聞こえてきそうである。
紙幅の都合上、詳しくは後日報告するとして、中途半端な理論、実践経験では転職しても独立しても社会、企業の役に立たない難しい時代になっているという事情もある事は、先の少ない例でも理解できるはずである。また、トヨタ看板(カンバン)のように「ビジネスモデル特許」になるような、独自性のある、効果の大きい理論を構築し、実践する意気込みがほしいところである。理論と実践は表裏一体、社長トップ以下全社的、全員参加で生産活動に当ることが重要である。

TQCは全社的品質管理、TPMは全員参加生産保全の意味である。

LTCM:ロングターム・キャピタル・マネージメント
MBA:Master of Business Administration
しがらみ:物事を引き止める邪魔もの。

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