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■  フランクリンの経験則
Benjamin Franklin(ベンジャミン・フランクリン)は世界的に知られたアメリカの政治家であり、科学者である。当初、出版印刷業者として成功し、避雷針の発明や稲妻の放電現象の証明など科学の分野をはじめ、高等教育機関の創立など文化事業にも貢献。アメリカ独立宣言起草委員で、また憲法制定会議にも出席した。彼の記録した「フランクリン自伝」は岩波文庫(松本慎一、西川正身訳)で出版されている。



 人間それぞれの生き方、人生の目標、企業経営の目標、生産活動の目標、学習の目標などなど目標を明確にすることは何事によらず絶対に必要である。その目標を実現するための指針をつくり、実行をすることによって目標の達成に近づき、自らのヤル気(モチベーション)も高揚されるのである。フランクリンの作成した指針をみると13項目になっていて、13徳と読んでいる。1950年代、日本でつくられ、世界に広まった5S運動(整理、整頓、清掃、清潔および躾)、その片棒を担いだ一人として、13徳の表現方法およびその内容説明に東洋の、特に日本の影響をみるのである。



 漢字はローマ字のような表音文字と違い表意文字であり、漢字を2個か4個並べるだけで、簡単で、解り、覚え易い言葉、指針をつくることができる。

 まずは、サンパウロ東洋街で買った茶碗に書いてある「健康十訓」を紹介する。



1. 少肉多采。肉を少なく、野菜を多く。

2. 少塩多酢。塩類を少なく、酢を多く。

3. 少糖多菓。砂糖を少なく、果物を多く。

4. 小食多噛。少なく食べて、よく噛む。

5. 少衣多浴。なるべく薄着、よく風呂に入る。

6. 少言実行。おしゃべりを慎んで、多くを実行する。

7. 少欲多施。欲望を控え目、施しを多く。

8. 少憂多眠。くよくよせずに、よく眠る。

9. 少車多歩。車にのらず、よく歩く。

10. 少憤多笑。あまり怒らず、よく笑う。



 以上の訓(教え諭す、訓示、教訓、処世訓)によって、健康な生き方を知り、その実行の程度によって、実際に健康に生きられるのである。

 さて、フランクリンは次の13徳を指針として作成し、それをノートに書きこんで、毎日チェックしなが ら改善していこうとしたのである。以下列挙・補足説明する。

● 節制:飽きるほど食べない。酔うまで飲まない。
● 沈黙:益なきことを語らない。
● 規律:物はすべて場所を決めておく。仕事はすべて時間を定めてする。
● 決断:成すべきことを決心する。決心したことは必ず実行する。
● 節約:浪費しない。
● 勤勉:時間を空費せず、常に有益なことに従うこと。無用の行ないはしない。
● 誠実:詐(いつわり)で人を害さない。心事は無邪気に公正を保つ。口に出すことも同じ。
● 正義:他人の利益を傷つけたり、与えるものを与えずに人に損害を及ぼさない。
● 中庸:極端を避ける。憤害に値する不法を受けても、激怒しない。
● 清潔:身体、衣服、住居の不潔は黙認せず。
● 平静:常に平静を失わない。
● 純潔:妄(みだ)りに性交にふけらない。
● 謙譲:イエスおよびソクラテスに見習う。


 これらはフランクリン自伝からの抜粋であるが、自伝は自分で書いた自分自身の伝記、自叙伝であり、私は、このように生きたのです、このような指針をつくり実行したのですよと報告していることになる。

 つまり、フランクリンの経験則といえる。これは経験によって会得した法則であり、単なる思いつきの理論、理想ではない。従って、いつ、誰が、どこで実行しても同じような結果になり、普遍性のある指針なのである。

 確認をかねて、先の健康十訓および5Sと13徳を突き合わせてみることにする。



 小食多噛は節制、飽きるほど食べない。少衣多浴は清潔。からだ、衣服、住居は常にきれいにする、少言実行は沈黙。不言実行という教訓も同様である。

 13徳の規律。中味は整理、整頓である。誠実、勤勉、正義、中庸および謙譲などは5S運動の中の躾であり、節約、浪費をしないことはムダ取り、ジャストインタイム(トヨタカンバン方式)の思想と合致する。躾では謙譲の見習い対称にイエスキリスト、ソクラテスに加えて仏陀(釈迦)、孔子の4人を挙げている。



 先に13徳に東洋、日本の影響を見るとしたが、単なる推理ではない。フランクリン(1706~90)はアメリカ初代大統領ジョージ・ワシントン(1732~99)の独立宣言起草に参加、そのための先進国、ヨーロッパを中心に、東洋(中国、日本など)の情報も収集した。



 当時の日本は鎖国中(1639~1854)であったため、ヨーロッパのオランダ、中国、朝鮮以外との通商は許されていなかったのである。つまり、この頃の情報はヨーロッパ経由であったが、イタリヤ・ベネチアの商人、マルコポーロが東方見聞録(1298年)を発表して以来、極東(Far East)が注目されるようになっていた。



 発明家として世界的に有名なトマス・エジソン(1847~1931)は白熱電球の研究開発において、炭素フィラメント方式に目をつけ、あらゆるものを炭化してみてはフィラメントとして試験した。その結果、竹が最適であることを突き止め、中でも京都近郊の八幡の竹が最良とわかり、10年間にわたり日本からエジソンの元へ竹が輸出されていたのである。インターネット時代の今日とは違い、遠く離れた極東の情報を収集することの困難さは創造以上であったに違いない。



 極東に注目する風潮はその後も引き継がれ政治、経済、社会などすべての面で話題を提供してきた。John・F・Kennedy(ケネディ)第35代アメリカ合衆国大統領はアメリカの威信回復を目指してニューフロンティア精神を提唱。テキサス州ダラスに遊説中に暗殺されたが、生前、日本人記者団と会見した時に「尊敬する日本人は誰か」の質問に「ウエスギ ヨウザン(上杉鷹山)です」と答えたのである。周知のように、鷹山は号、上杉治憲(はるのり)のことであり、現在の山形県米沢の殿様であった。



 倒産寸前の藩財政を改革によって立て直し地場産業を育成した経済人でもあったが、ケネディは日本記者たちも知らなかったローカル藩の情報をもっていたということである。



 Konrad Adenauer(アデナウアー)、彼は第一次大戦後キリスト教民主同盟を創立した西ドイツの初代首相である。日本の教育勅語を独語訳させ、自分の書斎に掲げ「日本の教育勅語こそ古今東西を通じ人類の道徳律である」と毎日暗誦していたということは有名である。教育勅語は国民道徳の規範として明治、大正、昭和の三代にわたって日本の急速な進歩的発展の原動力になった。

 フランクリンの13徳の中味のほとんどはこの勅語の中味と一致しており、5S運動の躾(しつけ)そのものである。社会人、組織人として行なうべきことをキチンと守る。親祖先を大切にし報恩する。相手の立場で考え、行動する(思いやり)等々人間の経験則としての躾は多数あり、これを覚え、実行することが重要なのである。



 道徳教育は家庭および学校教育を車の両輪として推進すべきものであるが、最近はこの両者とも心もとない。日本で、つい先日実施された成人式において躾教育不完全の結果が暴露されたが、企業においても5S運動をさらに徹底して実施し道徳性の高い社員の育成に努めねばならない。日本を含む世界の先進国が「金で栄えて、心で滅ぶ」道を歩いているように見るのは私だけではあるまい。企業経営の目的は利益を上げることにあるが、その達成の手段は人材育成であることを忘れてはならない。

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