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フランクリンの経験則
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PPMからPPBへ (超高品質の時代)
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不況時の設備投資の有り方(設計担当者必読)
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■  不況時の設備投資の有り方(設計担当者必読)

不況時の設備投資の有り方
技術士・中田賢治

先般、米国で発生した同時多発テロ事件は世界経済に多大の影響を与え始めている。事件の起こるまえから、米国経済は長期の好景気に終わりをつげ、不況の坂をくだりはじめていたから、テロ事件で一層加速された格好になっている。
周知のように、飛行機の製造企業ボーイング社、米国大手航空会社などは、事件の直後から数万人規模の首切りを断行中である。乗客が少なくなれば定期便を減らすことにもなり、大韓航空は当面、韓国とブラジル間の定期便を運休させている。以前から、経営破綻が予想されていたスイス航空も事件をきっかけに倒産している。

日本に於いても、半導体不況の為、日立、東芝、NEC及び富士通等の有力企業が一万人から一万5千人規模のリストラを実施中である。このような背景から、今回は不況時における設備投資のあり方について参考になることを報告することにした。
先ず、結論から書くと、次のようになる。
① 投資金額は可能な限り圧縮すること。
② 減価償却期間を、従来に比して、極端に短縮すること。
③ 不良ゼロ、故障ゼロを目指す設備を導入すること。

以下、各項目夫々について詳細説明を加える。当然のことながら、①の投資金額はコストである。コスト高は利益減少であるため、いかなる経営者でも、投資金額を可能な限り圧縮しようと考えている。にも係わらず、いつのまにか投資が多くなってしまう。
一体、どこに原因があるのだろうか。私は機械の技術士なので,工場建物,配線,配管などのインフラはこの方の専門家に譲り,設備機械、装置関係についてのみ詳述する。

これらが高くなる理由として考えられるものは、
● アイデア不良のため,設計工数が大幅増加、設備が大型,複雑になり,高くなる。
● ブラジルの場合,輸入機械,設備は極端に高く付き,命取りになりかねない。
機械設備のコストを決めるのはアイデア,製造現場の要求する全部の仕様を網羅,満足するシンプルな構想,構造の創出ができるか否か、これが課題になる。小物部品の自動組立機械の開発ではあったが,普通,常識的アイデアでは、1500x1500x2000(mm)の大きさになった機械をアイデア変更し、450x450x430(mm)の大幅小型化に成功した事例がある。勿論,製造コストは数分の1になっている。火事場の馬鹿力,人間いざとなれば力が出るものなのである。但し,日頃の研究,研修努力,現場経験,情報収集努力を怠らない、という条件付きではあるが。

10月26日の為替相場を見ると、1$=2.72R$になっているが、これは1999年8月の1$=1.15R$と比較すれば2.3倍以上になっており、この3年の間に為替だけで、これだけ高く設備を輸入しなければならない事になる。これからのブラジルは必要な設備機械,装置は独自で開発するという気構えが求められている時代に突入している。

次は②,減価償却期間の短縮の件、これは商品寿命に関係がある。周知のように,最近のIT関連を見れば明確のように,セルラーなど1月前の商品が設計変更されて,陳腐化する等は日常茶飯事である。これほど極端では無いにしても,ほかの商品も大同小異である。従来は,設計変更があるという事が事前にわかっている時には、治具を交換する、つまり段取り変えで対応した。素早く段取り変えするために,トヨタでは外段取り方式まで生み出している程である。Flexible Manufacturing Systetm(FMS)もこの範疇である。

しかし,最近の設計変更は大幅であり,治具どころか,設備そのものが変更される場合すらある。変更されなくても,半導体の例に見られるように,市場が急激に冷え込み,各社設備の稼働率が激減する場合もある。この為,損益分岐点が上昇,赤字になり,コストを下げるため人件費カット、つまり首切り断行に至るのである。

結局,必要最小限の機構を持つ設備,シンプルなメカニズムを持つ設備を考え出さねばならないということになる。ここでは,必ずしも全自動化の必要を認めない。設備間の着脱及び監視は人間に任せるという方法も選択技のひとつである。減価償却期間は1年から2年レベルになれば最高である。否応なしに、そういう時代に突入していることを先の半導体各社の例は教えている。

最後は③、不良ゼロ,故障ゼロを目指す設備導入について。折角導入設備が不良多発,故障多発では困りもの,是非,不良及び故障ゼロの設備を設置したいものである。具体的には,どうすればいいのだろうか。その答えは、先の②,シンプル・イズ・ベストの考えにそった設備導入にある。その理論的裏打ちは次の通りである。

微欠陥の集積が大きな欠陥につながる、というのは信頼性工学の父と言われるルッサーの理論である。ルッサーはV―2号ロケットの開発に係わったグループの一人で,ロケットの部品の信頼性を向上させることに力を注いだ研究者である。彼は,ロケットの部品の信頼性を向上させる方法について研究を進めているうちに,ある法則に気が付いたのである。それは,個々の部品が持っているのは僅かな欠陥であっても、それらが組み込まれたロケットの信頼度は、そのその欠陥の掛け算になる、というものであった。

いま、製品の信頼度をR、要因〔要素〕の信頼度をr,要因の数をnとすれば、R、イコール、r,のn乗になる。これがルッサーの乗積則である。例えば,一つ一つの部品の信頼度が
99.0%であるとすれば、その部品が10個使われている製品の信頼度は99.44%になり,100個使われていれば、36.60%になり、500個が使われていると、なんとその製品の信頼度は約1%になってしまうのである。このことは、100個作って1個不良がでる、つまり合格率、0.99の場合、この部品を100個組み付けた完成品の合格率は0.37、合格数37個ということになる。いろいろな部品を組立,組み付けして完成する機械設備,装置の信頼度はそれを構成する部品の信頼度のn乗であり,シンプル イズ ベストということは設備の稼働率を上げることにもなる。

かくて、物つくり企業の生き残り(サバイバル)戦略は今後の設備投資計画の巧拙にかかっていると断言できるのである。一般的に、製品、商品製造企業は設備を専門機械、装置メーカに頼んで、作ってもらう。しかし、このやり方は必ずしも懸命といえない。設備の、経済性、信頼性、安全性、保全性及び操作性を一番良く知っているのは、それを使い、管理する製品、商品製造企業だからである。従来からの、外部依頼方式を自社開発方式に変更するには、社内に、設備開発技術部を開き、開発要員を養成する事である。

私の経験では、大学工学部、工業高校で若干の基礎的研修(機械工学,機構学,材料力学など)を終了しておれば,2年から3年のうちに,設備機械開発の合理的方法を習得し,独自性のある,必要最小限の機能を保有する設備を短時間で開発するようになる。各企業内にはそういう人材が埋没している。灯台もと暗し、と言うべきか。

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